近年日本において、防犯カメラの設定台数は急激に伸びています。
街頭や店頭ではもちろんのこと、一般家庭にも広く普及してきました。
しかし、実際に犯罪を抑止する効果はあるのか疑問に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、防犯カメラの設置が犯罪率の低下にどう役立っているのかご紹介します。
〇日本の犯罪数
日本の刑法犯認知数は109万9048件で、ピークだった2002年からは6割減少し、戦後最少を記録したことが発表されました。
減少分の約9割は窃盗が占めていることから、警察幹部は「防犯カメラの増加などの効果が出た」と話しています。
〇地域での事例
防犯カメラと犯罪数の関係を示すものには、愛知県刈谷市の事例があります。
刈谷市は、2003年に刑法犯認知数が4500件となったことを機に、2011年より市をあげて防犯カメラの設置数を増やしました。
具体的には、2012年度には106台だった防犯カメラを、2017年度には930台にまで増やしたと言います。
それに伴って、この5年で刑法犯認知数はおよそ半分にまで減少しました。(日本経済新聞、2018年 2月28日)
防犯カメラは、犯罪の抑止にはもちろん、有事の際の証拠保全としても大いに役立ち、事件の早期解決にも成果を上げています。
〇海外の事例
海外においても、防犯カメラは普及しつつあります。
たとえばアメリカ・オレゴン州では、過去に窃盗をしたことがある受刑者86人に対して、どのように侵入する家を決め、どのように家に侵入したかなどをアンケート調査した事例があります。
すると、以下のような結果が得られました。(KGW NEWS,2016年10月31日)
・すべての回答者が、車が停めてある家には入らないと回答。
・多くの回答者が、大型犬や防犯カメラのある家には入らないと回答。
・多くの回答者が、外出時にテレビや照明をつけることが防犯対策になると回答。
やはり「バレるかもしれない」「見られている」という意識を泥棒に植え付けさせることが、防犯対策になるということが分かります。
〇まとめ
以上、防犯カメラと実際の犯罪の関係をご紹介しました。
日本・海外を問わず、防犯カメラには犯罪抑止に一定の効果があるとご理解いただけたかと思います。
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